花束みたいな恋をしたを観て就活はじめた話
株式会社 おちんちん美味しい♡だけは理解できないカンパニー
人事部 ひょっとこフェラは理解できる様
邪神のしゃくたんaka芍薬と申します。
本日はご多忙のなか、面接の機会をいただき、誠にありがとうございました。
貴社の仕事内容や現在のプロジェクト、今後のビジョンを伺い、ますます貴社で仕事をしたいという気持ちが強くなりました。
面接でお伝えできませんでしたが、私は過去に普段冷静な大人のキャラが｢お゛ほぉ゛っ♡｣って言うのが最高プロジェクトに携わっており、そこで培った生意気なメスガキに無様敗北土下座オネダリをするように大人のお姉様をメスガキ様に屈服するために生まれてきた雑魚であるとわからせる能力は、貴社でもお役に立てると考えております。この経験をいかし、貴社成長の一端を担えることができたら、幸甚でございます。
ご多忙かと存じますので、ご返信には及びません。
末筆ながら、面接のお礼を申し上げますとともに、
貴社のますますのご発展と社員皆様のご多幸をお祈りいたします。
芍薬
氏名：芍薬
Twitter：skyk_u2
電話番号：11880-02990
住所：冥府
＜映画「花束みたいな恋をした」のネタバレありです。＞
就活してます。
真昼間から飲むハイボールおいぴ～
就活してます。
面接終わりにその会社の近所でハイボール飲むのおいぴ～
就活してます。
ハッピーアワーでハイボール80円は頭ハッピーアワーかよおいぴ～
就活してます。
ところで
家を出て数歩でずっこけ膝を負傷しました。ここ1年ヒールのある靴を履かなかったのでずっこけました。ストッキングは死にました。GUに駆け込みました。ズボンを買いました。2,000円の出費。映画が観れるねんな。
世の中の就活ルールはマジクソだなと思うんですけど、あれってなにがクソかって「新卒の初めての就活」に適応される場合が多くて、転職中だと別にパンツスーツでも茶髪でも変な顔されないんですよね。逆に転職で黒髪ストッキングだと「新卒みたいだな」って嫌がられるってマジでなんなん？失礼クリエイターには脱帽よ。ほんっとねヒールのある靴はこの世の全ての生き物のテンションがアガるんだけどそれを
｢はけーーーーッ！！！！！！！！！！｣って
他人からそれも意味不明な理由で言われるのはマジで嫌。
スーツもそうなんだよね。黒スーツはこの世の中の全ての生き物がテンションアガる存在だけど
｢絶対きろーーーーーーーーッ！！！！！！！！！！｣はマジ無理。
パンストも黒髪も無理。自分で選んで着るのはOK。ほんと。ていうか就活スーツって入社してからも着てんの？着てるイメージないけどな……喪服になんの？またそれは違う？
というわけで、転職活動をしています。
前職を３月末で退職し、2020年4月1日からはじまったハッピーホリデーakaニート生活は2021年3月末で終わらせようと思っています。なんとなく。そして就活をはじめました。
世の中的には転職ですが、あれは｢そこそこ今の仕事で人に話して｢すごいですね｣とお世辞抜きで言うてもらえるほどの実績を積み成功している人｣がやるのであって実績も特にないなんとなくで働いてきた身としては就活の方がピッタリきます。
1回目の就活より落ち着いているのはしゃくたん自身が諦めてるというか、最初の就活の頃より社会を見たからだと思います。新卒就活の頃のしゃくたんとはもう違います。
しゃくたんは何が譲れないかマジで譲れないかがハッキリとしています。マジで。それを伝えることに躊躇も恐怖もないです。言わなきゃいけないんです。というか言えるようになったんです。こんな仕事がしたい！こんな労働条件がいい！を22年くらいしか生きてない生き物が言うても鼻で笑われるだけか｢社会を教えてあげなきゃ｣てなりますよ。そら。
就活くん。
この国ではある年齢になると呼称が人間から｢新卒｣になり、趣味や勉強より社会に出て正社員となって仕事をすることこそが1番大事なことになります。なんとしてでも｢新卒｣は仕事を見つけなくてはなりません。そうしないといけないのです。そうしないといけません。
｢新卒｣を脱出するには2つ道があります。
就活に成功して正社員として働く
一芸に秀で正社員並の報酬を得る
しゃくたんは正社員並の報酬を得たいと思う程ではありませんでした、趣味でした、なので就活をしました。必死にしました。
そしてなんとなく仕事をしました。
そこは特に履歴書も職務経歴書と読まずに｢うちで働いて欲しい｣と言ってくれた会社です。入社してすぐ面接の時とても親切にしてくれて引き継ぎをするはずのお姉さんが帰りました。そら来い言うわな。そういう会社程ね言うんだよ、そういうこと言うの。勉強になったね。前職のよかったことは「しゃくたんこの労働条件絶対無理」がわかったことだけだよ。
しゃくたんは最初の就活の時に｢選んだ仕事は自分の名刺変わり、自己表現である｣って思ってて、まぁそれが｢やりたい仕事をやる｣｢やりがいのある仕事をする｣に当たるんやけど世の中的に、それでめちゃくちゃ追い詰められて、自分のやりたいことと全く関係のない会社を選んですっごく自分が恥ずかしく思ったわけ、自分のしたいことでもやりたいことでもない仕事してていいのかな？とか思ってたわけやけどそんなんええに決まってるやろがい。
仕事とは金を稼ぐこと、それだけですよ。
自分のやりたいことをするために金を稼ぐためのもんですよ｢勤めてマース｣って肩書きを得るためのもんですよ。
世の中ねそんなお寿司大好きでい！世界一の寿司屋になるんでい！言うて寿司屋に就職でい！で自分の店を持つでい！ルートそれを目指そうね！って言い過ぎ。
自分のやりたいことはあるけど今は業種が全く違うし……でも働いているうちに楽しさに目覚めてこの世界で頑張っていこうと思わなくてもいいの、仕事を趣味にしなくてもいいの、仕事を自分の人生の一部にしなくてもいいの、本当にいいの、その程度なんだよ、ほんと、仕事なんて、マジで本当に、仕事に対して｢人生大切度｣が高すぎる世の中ほんと。
趣味のために資金がいるから働いてまーす。くらいでいいし、仕事はしゃくたんじゃないし、しゃくたんはしゃくたんだし、しゃくたんは趣味の方でしゃくたんって思って欲しい。
｢趣味があるっていいですね｣って言う人は仕事が趣味になっちゃった人なんだろうなと思う。
趣味は仕事になると趣味活動と労働活動が地続きになるので息抜きなんてないので大変じゃないのかと思うけど、まぁしゃくたんが映画観てTwitterに感想書いてブログに書くために資料探してとか色々やってるのと同じで楽しいのかな？そうならいいな！
就活が気楽になったきかっけ２が映画「花束みたいな恋をした」の就活シーンを観たから。
映画｢花束みたいな恋をした｣は正直マジキモだったけど就活のシーンはしゃくたんには救いになりました。
菅田将暉さん演じる仕送り毎月5万くれる実家持ち｢麦｣と有村架純さん演じる両親共々広告代理店で働きHIROさんから電話がきてUVERworldのライブチケットを手配できるゴン太実家持ち｢絹｣のカップルが就活を始めるシーンです。
｢麦｣はイラストで食って行けたらなーと就活をしていません、先輩のツテでワンカット1000円の仕事を得ました。
｢絹｣は人間から｢新卒｣になってしまったので必死に就活しています。でも上手く行きません。すっかり自信を無くす｢絹｣に｢麦｣は
そんなのしなくていい！
絹ちゃんが辛いのはやだ！
絹ちゃんのやりたいことをしなよ！
的なことを言います。
｢絹｣のゴン太実家は｢正社員｣絶対主義なので｢絹｣を守るため2人暮らしをすすめて引越しして2人で暮らし始めます。
ふたりは幸せに暮らします。
なんかよくわかんねーけどよぉ絶対こんなん実家ゴン太野郎共にしか選べないクソ強カードだなおいコラとキレたけどさ、まぁもう、この「仕事＝その人」を放棄した選択を大画面で観ると、口では選んだ仕事でしゃくたんを語るな！と言ってても「同期は自分のやりたいことのためにキャリア積んでるのに、自分はこんなのでいいのかな……」ってなっちゃうわけで……、安心感あったよね、へーこんな公開規模クソデカ映画でやっちゃうんだって……。
そのあと実家から仕送り打ち切られたりいらすとやさんに取って代わられたりこの2人暮らしを｢絹｣を守るために｢麦｣は就職します。
｢麦｣はヲタク気質なのでTwitterのタイムライン見ただけで｢あー今このジャンルにお熱なんだなー｣とわかりやすいタイプです。熱心になるとそれしか呟いたり書いたり描いたりしませんし垢分けもしません。しゃくたんもこのタイプだね。｢サブカル｣から｢ガスタンク｣から｢イラスト｣から｢絹｣そして今一番熱いジャンルが｢仕事｣です。もうあれだけ毎日麦絹書いて描いてしてたのに突然仕事麦ばっかり書いて描いて……フォロワーの｢絹｣は｢え？！麦絹は嫌いになったんですか？！もう描かないんですか！？書かないの！？｣と言っちゃうタイプなので……本当に悪いんだけどしゃくたんは｢絹｣というなんていうか、Twitterで言うとRTだけして自分は呟かない人っていうかpixiv世代というかその無料で湧いて出てくると思ってるタイプ苦手だがらさ……言葉強くなるごめんね……そんなもんで案の定｢いや好きだけど、なに？毎日書かなきゃ好きってことにならないの？描かなきゃ嫌いになんの……じゃあもう麦絹やめます｣となります。
いやなんかもう……こんなんでいいんだ……って思って……｢麦｣｢絹｣に比べたらそらしゃくたんは貧困貧弱邪神やけど……人生まぁこんなんでも回っていくしもうこんなんでええよな……うん……ってなりまして、楽になりました。
｢イラストで食っていきたいな｣と｢麦｣は言うけど、2015年からのイラストレーター志望ならSNSを活用して仕事を貰ったりやったりしてそうだけどそんな感じはなく、知り合いから紹介されたワンカット1000円の仕事こなしてるだけっぽいので、賞に応募とかなんかそういう描写もなく、SNSの描写もなく、マジでなんか｢こんなふんわりでいいのか｣ってちょっと安心しました。頑張ってる人だけが｢クリエイティブで生きてく｣って言えると思ってたので。そこも安心しました。
ただ｢麦｣の絵。冗談抜きで2021年ティーンにバズる今時のいわゆる｢韓国っぽ｣なオシャレな絵なのでSNS活用すれば絶対イラストで食ってけたんですよ。カップルアカウントでイラストでデート内容とか描いてしてInstagramやTikTokにアップロードしていけば｢麦｣は帯に｢フォロワー数｣が書かれるアーティストとして活動できたと思うんです。AvailやWEGOに｢麦｣が描いたイラストが印刷されたプルオーバーが並んでティーンはリンクコーデしてたと思うんです。そういう点でも｢麦｣はなんていうか｢オタク｣なんだろうね～｢イラスト｣も｢麦｣にはハマってるジャンルでしかないんだろうな～。もったいねーと思うのは持たざる者がゆえなんだろうなーしゃくたんがー。
あとこれはしゃくたんの個人的な思いなのですが別にサブカルチャーを愛するからといって自分から創作や発信しなくてもいいんだよって受け取るだけでいいんだって｢絹｣観て思いました。一応｢絹｣もラーメンブログしてるんですけど、なんていうか、あーそっかって、作品に触れて受け取ったことは返さなきゃって思ってたけど、受け取りっぱなしでもいいんだよね。
そんできっかけ３が新型コロナウイルスだよね、やっぱり。
人生なにが起こるかわからない。
人生これだけはないだろうと思うことが次々に起きている。
マスクを付けないと話せない異常な現代の若者……怖……というネット記事が出たすぐ後に新型コロナウィルスが蔓延しマスクを付けないでいる人間は頭おかしい……怖……という世界になった。
ニコニコ動画がオワコンになった。
新世紀エヴァンゲリオンが完結した。
全国の映画館で映画が上映されない日があった。
アベンジャーズが完結した。
シンデレラのルシファーのぬいぐるみが発売された。
YouTuberの誕生でトゥルーマン・ショーが現実になった。
ウマ娘プリティーダービーのアプリがリリースされた。
東京五輪が中止になった。
推し祭壇を作った。
日本の支援が結局使えないマスク2枚、10万円の寄付金だけだった。
鬼滅の刃が国民的マンガになった。
映画秘宝が死んだ。
SMAPが解散した。
ディズニーの最新作の公開規模がミニシアタークラスになった。
ウツボというキャラクターの色イメージがエメラルドグリーンになった。
日焼け止めクリームを使い切った。
(なんとなく2本目は別のにした)
新型コロナウィルスで映画みたいな｢世界の終わり｣が本当に来るんだとリアルタイムで感じられたことも大きくて、世界ですら為す術なく終わっちゃうんだからってめちゃくちゃ安心感よ。ほんと。必死に生きるのも適当に生きるのも自分のが向いたらでもういいじゃんって。なったわけよ。世界の終わりに本当にパン焼いて紅茶飲んでんだよ人間。
というわけでしゃくたんは今仕事を探しています。
これを書いたんはなんか仕事くれってわけじゃないんやけど欲しいけど邪神への仕事依頼待ってます。まぁ頑張れるとこまではやろか……？流行ってるし呪殺……とにかくこんな感じで就活してまーすって気持ちとストッキングは消耗品やしアホほど破けるし全くもってクソやからパンツスーツに切りかえた方がいいし脚長でテンアゲやよってこと？メモっときたいなって……ッ！
じゃ面接行ってきます。
なんとなく勤務地が嫌なので断ろうと思います。
おわり
